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密教美術展

例の、上野で開催されている『空海と密教美術展』に行ってきました。

帝釈天の主にファンなわけですが、密教美術自体かなり興味があるため、ずっと楽しみにしていた企画。
平日に休み貰って行って来ました。

地方人の感覚からしたら、平日なのにだいぶ混んでいるなと感じましたが、入場で待たなかったし、中もおしくらまんじゅう状態でもなかったので、やはり空いてはいたのかも。

期間限定公開の三鈷杵も見たかったし、入れ替えがもあるので、8月の段階でまず1回行っとこうと思いまして。


それはまあ、かなり濃密な空間でしたね。
経典から法具、仏画、仏像、曼荼羅。

東寺の曼荼羅、一番有名な彩色のがありますが、あれは東寺に行ったからと言って必ずしも見られるものではなかったと思います。今回は、入れ替えはありますが両方とも展示されるので、これだけでもかなり貴重だと思う。


ことに仏像の豊富さには胸躍った。

東寺の仏像もたくさん来ていましたが、醍醐寺や他の寺院の像もたくさん来ていました。醍醐寺、実は行ったことが無いんですよ。
ちょっと中心地から遠いので、京都行っても一度もそこまで足を延ばしたことが無いんですよ。仁和寺の五大明王…!これは良かった。どれも綺麗な像です。
大威徳明王の牛だとおもうんですが、可愛かったな。某漫画のチ○ッパーみたい。


仁和寺の阿弥陀如来も見られて良かった。仁和寺は行ったことがありますが、堂の中には入れなかったので。皇室縁の寺の像らしく、やっぱり上品で柔らかい感じ。

東寺の仏像達の中では、結構早い段階で、兜跋毘沙門天に迎えられました。
こんなところで、こんな主役クラスが来て良いものか(笑)

兜跋毘沙門天というのは、通常四天王の一つとして奉られている毘沙門天(多聞天)とはちょっと違う姿をしています。
大きな冠を被り、武器を持ち、鎖状の鎧を身に纏って、海老籠手という蛇腹みたいな籠手を付け、足元は地天女の手のひらで支えられ、ニランバとビランバという邪鬼を従えた姿で表現さている独特なもの。
東寺のはその昔、羅生門の楼上で奉られていたそうな。中国で造られた像らしく、顔つき、身体の表現なんかもかなり独特。異国の様相。

伝説によると、突如として出現、なんて表現をされているんですが、こういう表現が非常に謎めいてて面白いんですよね。それはどういうことだと。そして、数々の伝説の残る羅城門に奉られてたらしい、っていうんだから、ますます興味を引かれます。


自分もこの像は、東寺の宝物館で何度か拝観してますが、若干遠いんですよね。見られる位置が。
今回はかなり接近でき、しかもぐるりと回れるため、よくよく見物できました。
足下の、にらんばとびらんばが、腕組みなんかして愛嬌があってカワイイよ・・・

しかし改めて見ると、この像のスタイルの良さは抜群ですね。
くびれた腰をややひねっているので、余計に細く見える。仏像って結構円満な、ふくよかな表現されていていることが多いけど、こちらはお腹もしゅっとしてスリム。腰の位置が高くて、足が長い。やはり、なかなか日本の像には見られない造形なのかもしれない。
見開いた目が異国風の顔立ちを際立たせ、エキゾチック。耳飾りもお洒落だ。

仏教美術というのは、それぞれを表すのに形状があらかじめ決まっていて、薬師如来なら薬壷持ってるとか、千手観音なら手がいっぱいあるとか、不動明王なら羂索持ってるとか色々、一定のカタがあるもんですが、それが時代
や地方、つくり手なんかによって違っているものがあって、そこが面白いように思う。

京都の仏像は、かなり像作成が盛んになった後の物が多く、しかも大寺院の多い中心地だから、綺麗にまとまっている像ばかり。だからこそ造形が素晴らしく、美しくてとてもいいんだけども、それだけ個性的、ではないような気もする。まとまりすぎているというか。

そこを行くと、奈良のどどーんと大きい像や、地方で大切にされて来た仏像なんかの方が、味があって面白いようにも思えるんだよね。

そう思うようになったのは、この展示が切欠であったんですが。


しかし何だかんだ言って、東寺の平安初期のこの密教仏群は大好きです。


んで、最後の部屋の「仏像曼荼羅」。ここは東寺講堂の立体曼荼羅の像をこんなに持ってきちゃっていいんか!と思ってしまった。8体も来てるんだもの。
展示も、広く横長に取った空間に、東寺講堂に安置されているのと同じ位地に配置され、羯磨曼荼羅の雰囲気が出ていました。

手前の梵天にご挨拶。そっと延べられた右手が素敵。この像も、私はかなり好きなんですが。。。
ふっくらした滑らかそうな身体、腕が優美。顔立ちはやや険しいけれど、花を持つ手や伸べられた手の柔らかさで、そんなに厳しい印象は無いと思う。これは素敵ですよ。

そして、次はまっすぐ帝釈天へ。さすがというべきか、一番人が群がってたよ。
私も周りをぐるぐる何周もして、正面で拝んで、斜めで拝んで、離れ難いもんでした(笑)
近いと一層、男前で惚れるよね。。。
近くで見て思ったけど、象の造り込みもかなり凄い。細かい。

この像とも、こんなにお近付きになれる日が来るなんて。。。お堂で拝観するのが一番ですが、こうしていつもは見られないような…仏像と仏像の間で拝観できるという体験が出来るのは、こういう企画ならではですね。


しかし帝釈天の周りは特に人が多かったです。一番手前の梵天は、人が少ない。
ちょっと、、、梵天も、もっとよく見てみてくださいよ・・・!!(こころのさけび)


あと、大威徳明王が来てくれたのが嬉しかった!
この像、ほんと怖くてですね。
多面多臂の像というのはかなり多いんですが、大威徳明王は、足もたくさんある!!!

すさまじい・・・

3本3本の計6本。もはやどう動くのか不明。牛に乗っているんですが、その牛の顔も怖い。
夢に出そうなほどの様相で、迫力満点なんです。

東寺では、この像は、明王部として、不動明王を中心とし、4方を他の明王像が囲む配置で祀られていますが、その中で左奥に安置されているんです。奥なのでもっと近くで見たいなあと思っていたんですよね。
改めて足元とか、じっと見てしまったなあ。

もう一体、降三世明王も。こちらはシヴァとその妻を踏みつけている、エピソード的にも興味深い像なんですが、その足元の2体の様子がよく見られて良かった。



この企画展、もう1度行く予定なので、今回はこの辺で感想止めときます。
すごいボリュームなので、興味ある方も無い方も、せっかくなので出かけてみてはいかがでしょうか。

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美術館へ


ミュシャ展に行ってきました。
ミュシャの特別ファンだというわけでは無かったのですが、ミュシャの作品は以前から割と好きでした。漠然と、綺麗だな~と思っていて。

しかし、本物(ポスターなのでリトグラフが殆どですが…)は更に良かった!

何より、現物は大きいから、迫力が違う。
サラ・ベルナールを描いた一連の演劇のポスターなんかは、割りと大きさがあるので、結構衝撃でした。

装飾的で繊細な書き込みがミュシャの特徴だと思いますが、本などの小さな印刷じゃ細部はよくわからなかったですけども、現物だと細部までよくわかる!
溜め息ものですよ~!もぉね、ホント綺麗だった!髪の毛の流れとか、繊細な髪飾り、背景の模様に、柔和な美しい顔の女性…見れば見るほど魅力的です。色彩もほわっとしていて、柔らかくて綺麗です。
女性のお客さんが普段より多かった気がしたのですが、確かに。
ミュシャって女性のファン多そうな気がする。


絢爛優美なポスターに装飾パネルのイラストだけでなく、時代ごとの彼の仕事を展示していたのが興味深い。
晩年は民族回帰というか、スラブ民族を強く意識した作品が多く、画風も作風もガラリと変わっていた。使われている色彩も、重く暗い色調で、人物の表情も硬い…
ミュシャって言ったら、あの優美な装飾画のイメージが強過ぎたけども、自分はほんの一面しか知らなかったんだな~。
人に歴史あり。

他にも、下描きに油彩、工芸品も展示してありました。


んで、思わず図録買っちゃった。あまり図録は買わない方なんですけどね。
絵葉書も。
どれも綺麗だからものすごく迷いましたが、上の4点にしました。


伏し目がちなヒトばっかりだな!
意図的じゃなく、たまたまです。

真ん中あたり女性2人が描かれている絵葉書がありますが、その左側の「桜草」…だったかなぁ。展示作品では、その絵が特に気に入りました。小さな花を持ってうつむく仕草と、柔らかなピンク色と緑色の色彩が可愛らしい感じがして、素敵でした。隣の「羽」は、女性がとても気高い印象。

あと、手前のJOBという、タバコを巻く紙のメーカー(?)ポスター。これもヒトメボレ!
表情と画面いっぱいに広がるカールした髪の毛の表現がよいのです~。
ミュシャの、ロングヘアーの描き方が好き。髪の毛の流れが優雅で、毛先の広がり方なんかがとても華やかなんですもんね。だから、他の作品でも長髪の女性を描いたものの方が私は好きなんですよ。
この絵は、黒っぽい画面と女性の表情や髪型とよく合っていて、カッコいい印象。髪飾りの赤も効いてる。

後ろの「四芸術」という連作の一つ、「ダンス」ってのは、上体をぐっと反らして、他の作品よりも動きが感じられて素敵です。表情もいきいきしてて良いですね。同じシリーズの「音楽」というのも、人物の表情が可愛らしくて良かったなあ。これは胸がぽろり(おい)なのが気になって、絵葉書自重してしまった(笑)

もう一つ、大きな横顔のは、「月桂樹」。色彩を押さえ、淡い緑の色と、背景のモザイクっぽいのが壁画のような古風な感じがして素敵。女性の涼やかな表情も好きです。


また、今回展示はなく、絵葉書にもなっていないもので、連作「四季」の「夏」という作品が、図録で観て気に入りました。絵葉書で欲しかったなー。
欲しい作品が絵葉書になっていない、というのが幾つかあったんですよ。

ミュシャファンではなかったですが、すっかりにわかファンの様相を呈しております(笑)
色々調べてみよう。

阿修羅に会いに

書きかけの記事が発掘されたので、あげてみます。



4月の話になりますが、上野まで、阿修羅展を見に行ってきました。
せっかくなので上野~浅草を散策です。


まずはお馴染み、国立博物館。
阿修羅展、友人がいちはやく安い券を入手しておいてくれたのです。ありがとー!

休日だからさぞ並ぶことだろう…と思っていたら、案の定50分待ち。日傘や飲料水サービスまであって至れり尽くせりでしたけど(笑)今日は2人だったので、話しているうちに案外早く時間が流れてくれました。

阿修羅…というか興福寺の宝物って、私は中学だか高校だか以来です。
ガラスのはまった陳列棚に一列に仏像が並べられていて、これじゃあ正面しか見えないじゃないかと残念に思ったもんでした。横にも顔があるのに、それがよく見えない。重なり合った腕の具合も気になるし…と、今回はそんな積年の思いが叶いました。

今回の展示、かなり良かったです。ケース無しでここまで近くで見られる機会は、現地に行ってもそうないですものね。…お寺の宝物館は大体ケース陳列だし。お堂に祀られているのではちょっと遠いし…。こういう特別展ならでわですか。
仏像はやっぱり奈良のものが面白い、と思う。西は中央だっただけあっていい仏さんがたっくさんいるんですよね。東寺にはカッコいい仏がたくさんいるし、滋賀にも無茶苦茶素敵な十一面観音がいるし、ああ会いに行きたい。

十大弟子と八部衆が来ていました。
彩色がかなり残っている。しかし腕が落ちてるのもあり…痛々しい;どの像も表情豊かです。
八部衆は特に見たかったのですよ。若々しい顔立ちが魅力的。頬のまるく張った感じや、締まった口元が、なんとなく瑞々しい感じ。
胸から下が壊れてしまっている五部浄が一番良い顔してました。カルラも印象的。鶏に近いのかな。鶏冠とか、短めの嘴とか。カラス天狗のルーツ…か。一人だけ異形で目を引く。
興福寺は何度も戦火に遭っていて、私の好きな『平家物語』でも、南都焼討ちの話が出てくる。
そんな中、お坊さんが必死な思いで、大切な仏様を守った…と、修学旅行で聞いたことがあります。
そのお陰で、今私もこうして拝観できるんだもんね。

阿修羅、大人気でした(笑)
もー、ライブ会場ばりに人が詰めてましたね。
かねてより、私は横や背後から、阿修羅を見たい!と思っていたので、良かったです。360度、眺め放題ですからね。
阿修羅の周りは人が特に凄かった!なっかなか近付けないし、立ち止まらないで~と博物館の人には注意されるし。でもせっかくなのでねばってきました。
三つの顔は、どれも表情が微妙に違う。向かって左側は、唇をかんだような表情だし、右側はちょっと幼そうな感じ。どれも綺麗でした。
横や背後から見ると、更にこの仏像のバランスのよさがわかる気がしました。
阿修羅の絵葉書を買って、早速机に飾ってます(笑)フィギュアが売り切れだったのが、なんとも悔やまれます。


鎌倉時代の仏像のコーナーもあって、こちらは大 迫 力でした。
時代によって、ほんとに像の表現の仕方がちがってくるんだなあと。

四天王がお出迎えしてくれるんですが、カッコよすぎた、ね。
盛り上がった筋肉や、ぎっと見開かれた瞳、光背の激しく揺れる炎…すごいんです。
もうね、力強く、躍動感があって。像が見上げるほど大きいこともあり、圧倒される。通路に二体、二体置かれていたのですが、こちらに迫ってくるような感じがしました。
私は四天王とか、こういう天の像が特に好きです。これも、お堂の中ではこんなに近くでは見られないので、見上げるほどの大きさや、この迫力は伝わってこないだろうな~。
その後ろに二体並んだ菩薩像も大きくて迫力あった。


阿修羅展、大満足な展示でした。
なんでも、その後テレビで見たところによると、仏像ブーム??ですか?

お嬢様方、仏像の魅力にようやく気付きなさったようで…



続いては、寛永寺で彰義隊の碑を見ました。実はそんなに彰義隊に詳しくないですが…
その後は、上野大仏なんてのも見ました!なんと顔だけしか残ってない!!
これはかなり斬新…というかショッキングな光景でした(笑)
西郷さんの銅像とも、今回やっとご対面。
西郷さんのお尻の方向に、彰義隊の墓があるんですねえ。何だか皮肉なカンジ。


続いて浅草。
沖田総司終焉の地、と言われる、招き猫の神社へ。今戸神社という名前だったと思うのですが、松本良順先生の家がここにあって、総司が通っていた?らしい。ということで、「沖田総司終焉の地」の小さな碑が建っていました。
絵馬も招き猫、社殿にも招き猫…ととっても可愛い神社でしたが、猫と言えば。

『夏目友人帳』の ニャンコ先生!

絵馬にやたらニャンコ先生のイラストが多かったんです。「そういえば、特番で夏目アニメヒット祈願で、ニャンコ先生の招き猫をこういう招き猫神社に神谷や井上さんが奉納していたなあ…」と思ってきょろきょろしていたら、ホントにいました。

右手の社務所だかの中に招き猫がたくさん飾ってあったのですが、一番前の列にニャンコ先生・黒ニャンコ先生がっ!!!
可愛い…>< 思わず写真撮ってしまいました。

沖田目当てでここまで来たのに、ニャンコ先生との思わぬ遭遇。嬉しかったですvv

その後は浅草寺へ。中学の班別行動以来なので、何年ぶりだろうか…あの時は班が最悪過ぎて、浅草寺を見ずに班員が参道にあったマツキヨ(当時、地元には無かった)に行き、一人でブチキレてましたけどね…はあ。
外国人向けのぴかぴかした布地で怪しげな柄の着物がやたらと目に付きました。海外の参拝客多かったなあ。今も日本の定番観光スポットなんだろう。
浅草寺は大改修中で、本堂はすっぽり白いカバーがかかって全然見えませんでした。中にだけ入れましたが。残念。
ここは、善光寺にちょっと雰囲気似てるなあ。善光寺に方が、本堂も敷地もひろびろしてて良いんだけども。建物も良いしね。


東京にくると、いつも決まった場所にしか行かないので、今回は新しく色々見られて良かったです。
東京は、新しいものもたくさん歩けど、歴史的なものもたくさん残っているんですよね。
また今度行った時は、もっと色々見て回りたいです。

数年ぶりにご対面

友人が阿修羅展に誘ってくれたので、来月辺りに行ってきます。

HPによれば、阿修羅っを360度眺められると!!
高校の頃に、修学旅行で興福寺に行ったので拝観してきたのですが、その時はただ、壁のガラスの中に並んでいたのみで見物しました。
阿修羅を横から見たい!両脇の顔と、横から見た手の具合が気になる!
というのが、当時からずっと気になっていた事だったので、その悲願がようやく叶います。
こればっかりは、行けばいつでも会える興福寺でも叶わない願いですもんね。特別展示に感謝です。他の八部衆もケース無しで見られるようで、これは楽しみ。
去年の薬師寺展でも、聖観音がケース無しで見られましたね。あちらも薬師寺に行けば、確かお堂の中にいるのを遠くから眺めるのみ…だったと思うので、貴重な体験でした。近くでみられると、迫力がありますからね。実際に祀られている状態を見るのも、またすごく良いんですが。
それに、たまには違った角度で見たい!背後も気になる!…ってもんじゃあないですか。

しかし仏像というのは、やっぱり“仏”像なのでお堂なんかに祀られているのが本来なわけで…
今では、私もそうですがほぼ完璧に“美術品”としての鑑賞になってしまっていますよね。

阿修羅は根強いファンがいるそうですが、この頃の仏像は本当に良いですね。
乾漆像、塑像、なんかもう味があって。
仏像見るなら、奈良の方が個人的には面白い気がします。新薬師寺とか、行きたいお寺が沢山あるんですよね。
かと言って、私は東寺の仏像が大好きだったりするのですが…絵葉書まで買ってしまって、重症ですが仕方ない。いいもんはいいんだもん。
しかしそのお気に入りの像の絵葉書を失念してしまい、探している最中です;


こう言うと、家族も同じようなシブイ趣味なんじゃないか、と思われるかもしれませんが、全く違います。
父親はむしろ、ヨーロッパだとか西洋がお好きなようで趣味は音楽ですし、母親はノーマル、祖母も仏像嫌いで…時代劇は大河すら見ないような家庭ですから、よくわかりません。旅行では大抵、寺巡りや史跡巡りをしますが、詳しい事をわかっているのは私のみ、私も問われれば説明する程度です^^;


最近もまた仏本を借りてきて眺めていました。
いや、やっぱり良いですね。
本を眺めるうちに、とっても素敵な像に出会ってしまいました。

向源寺 の 十一面観音。

仏像ファンの方にしてみたら、今更なんでしょうけども;
顔立ちの美しさ、冠の造詣、スタイル、写真でもその素敵さがヒシヒシと伝わってくるではありませんか。冠がかなり大きい…付いている一つ一つの顔が大きいし、しかも長いし、顔の左右にも大きめな顔があるのが珍しいかも。後頭部の大笑いしてる顔もいい感じだ…
でもほんと、これは綺麗。滋賀に家族旅行したとき、ガイドブックに国宝重文の観音像を安置するお寺が幾つか載っていたけど、その中の一つに確かこのお寺も入っていたような気がする。
ああ、あの時は知らなかったとは言え、なんと勿体無い事をしたもんか!滋賀なんてなかなか行けませんもんね…
でもいつか!必ず訪ねたいと思っています。

仏像本を読んだら、ますます展示が楽しみになってきました。
というか、仏像で語りすぎですね;


CDデータを立ち読み。
髪の色が赤みがかっていたけど、それがまたよいですね。写真がまた女の子のようだったので、妹と思わず凝視してしまいました。
HYDEくらいに髪をちょっと切りたいなあ。長めでふわふわで、可愛いと思うんだけども、自分の髪質じゃ無理なのです。

先日ははっさくさんのメールのお陰で、超超久方ぶりの“籠ピカ”に遭遇できました。
血文字も拾えて、和みましたね*^^*

彫塑って何だろう?

日曜に、東京の友人と朝倉彫塑館に行きました。
ホントはいつも通り上野の国立博物館に行こうか~と話していたのですが、そう言えば大学の友人と阿修羅展を見に行く約束をしていたのを思い出したのでした…

東京は何かにつけて行くのですが、毎度毎度行く場所って決まってしまうんですよね。大抵、電車が上野か新宿に着くし、用があるのは池袋か上野か、水道橋か、はたまた渋谷のライブハウスか…
ううむ、もっと調べると面白そうなところって沢山あると思うのですが、何だか勿体無いなあ。

そんな思いがあり、今回は友人の案内で日暮里をぶらぶらする事になりました。
ちょっと歩いて、またバスで移動して気付いたのですが、少し路地入っただけでも明治の文豪の縁の場所や、神社、お寺がごろごろしていていますね。自分的にも、これはかなり美味しい場所だなーと。
さすが、江戸時代からの日本の中心地だね。
そしてこの日はSugarのライブもあったので、夜にはそちらに向かいました。


ことろで、ニッポリ…
どうも街並みが見たことあると思ったら、アレだ。「モヤモヤさま~ず」で見たんだ(笑)
インパクトがあるお店の前を通ったときに、何か見たことあるお店だ…と思ったら、モヤさまだ。


そして、今回のメイン・朝倉彫塑館。
ここは、建物自体が文化財で素敵だよ、と聞いていたので楽しみでした。
朝倉文夫さんも、“チョウソ”も知らなかったんですけどね^^;

彫塑…支柱に粘土や蝋を手やヘラで盛り上げて、内側から形作るもの、ということです。(リーフレットより)

しかし…入り口に立つと、何やら真っ黒の飾り気の無い壁。意外と味気ないんじゃないか…とちょっと思ってしまったのですが。料金を払い、一階左のドアを開けると、素敵な空間が広がっていました。

まずは、ドアの真正面に「墓守」の老人の像が迎えてくれます。
これは何かで見たことあるかも。教科書辺りで。ホリが深く長い顎鬚を蓄えた顔は、西洋に人であるような印象を受けましたが、着ているものは…着物?
元天王寺の墓守を務めていた人物のようなので、日本人なのですね(笑)
「墓守」という言葉の印象とは違って、表情は案外柔らかかった。

視線を左に移すと、とても広い空間に、人物や動物の像がぽこぽこと立っている。
この場所は朝倉氏のアトリエだったらしい。壁には角が無く、丸くなっているので、光が滑らかに走る感じ。レトロな部屋の雰囲気と、作品との調和が素敵です。
壁の曲線に沿って視線を上げていくと、天井がとても高い。大きな窓(明り取り?開閉できそう)が付いているのですが、窓の外側には蛍光灯の明かりが見えるし…家の構造がよくわからん。
増改築を繰り返していたようなので、結構入り組んでいるみたい。そして、かなりの広さ。
このアトリエは鉄筋コンクリート造り、そして居住部分は木造の和風建築で、見事に性質の違うものが融合しているようです。

「緑の影」(違うかも;)という、目を閉じた髪の長い女性がゆったりと体を丸めている作品…上手く言えない…の表情が、ふっくら丸く、気持ちよさげで良かったです。体のラインも丸くて、肌も滑らか。

「時の流れ」という作品、綺麗だったのですが、調べてみると「裸体問題」を引き起こし、隔離展示された歴史を持つそうです。なんだか歴史を感じるね。

かの有名な大隈重信像が隅にどどーんと展示してあり、この方の作品だということを初めて知りました。と言うか、こんなにでっかい銅像でしたか…

アトリエの横にある書斎。これを見て羨ましく思った人物が2人(私と友達 笑)
この部屋も天井が高いのですが、その天井までの全部の壁面が、殆ど本棚なんだもん。壮観ですよ!ここも角が曲線で、隅々までが棚になっていて無駄が無く、それが機能的で美しく見えました。私も部屋に備え付けの本棚が欲しいな…

そしてね、中庭が綺麗なんです。
耐震強度の問題で、今回は鉄筋コンクリート造りのアトリエ側しか入れなかったのですけども、窓から木造部分と、そして中庭が見えました。

中庭、大きな石が幾つも配置されて、後はほぼ池!
結構な広さの中庭なのですが、どどーんど池になっているんですよ。鯉が優雅に泳いでましたけど…
で、カエデや梅なんかが綺麗に植えてあって。この中庭なら何時間でも見ていられそうだな(笑)
朝倉氏は、ここを反省の場所としていたようですが、こんな庭なら眺めて反省もしたくなるよ。
夏なら青葉が綺麗だろうし、秋なら紅葉が綺麗だろう。個人的に、夏の青葉の頃に来たいと思いました。青々と元気よく茂った緑の葉って好きなんですよ。

池って動きがあって面白いですよね。
水面は風で波立ったり、物が落ちて波紋が広がったり。魚がいたら、その動きを目で追うのも面白いし…。涼しげだし、飽きないです。そう言えば、大学の時、私は近所の城をよく眺めていましたが、城を囲んでいるお堀の様子を眺めるのも好きでしたね…


一階を一通り見て、次は二階へ。
ちょっと面白い造りで、タイル張り?なんでも、ここで蘭を育てていたらしい。

そして展示なのですが、ここは猫好きの方に是非とも行って頂きたい。
なんせ、猫の彫刻しかない“猫部屋”でしたから!

朝倉氏は大の猫好きらしくて、猫のふとした一瞬を捉えた像や、可愛いのがたくさんありました。
得物を狙っているのとか、座ってノビをしてながーくなっている様子(笑)とか、病気で弱っている姿とか…

中でも、その座りながらノビをしているのと、“たま”という作品が可愛かったです。
“たま”は、張りのある生き生きとした姿と、表情が良かった。毛並みが良くて可愛がられてる猫だったんだろうなあ、ってのが伝わってきますね。

三階が和室で、客室だったらしいです。著名人が多く訪れたということで…
瑪瑙を砕いて塗った壁やら、松のすごい幅の広い一枚板を使った床の間だとか、屋久杉の根の床柱とか…贅を尽くしてるようで。

…彫刻家って、こんなに儲かるものなのだろうか…

などと物凄~く下世話な事を考えてしまいました;;;


続いて屋上。
ここは屋上庭園が有名のようです。冬だと言う事もあるのか、そこまで手入れは行き届いてはいないように見えましたが…昔は園芸の授業を行って野菜なんかも育てていたとか。すごいな。
これは当初からなのかは不明ですが、木も植えられていて、昭和の初期に、よくもまあ屋上に庭園を作ったもんだと、驚きましたね。そんな技術が当時からあったのですね…


アトリエ部分だけでも三階建てで、かなりの広さがありましたが、これで住居も併せると相当な規模になりそう。あの、真っ黒い外観だけでは、中にこんな素敵で、不思議な空間が広がっているとは思わないよなあ。

窓から見た、居住部分もかなり雰囲気が良さそうで、そちらに入れなかったのが今回とても心残りでした。今年の4月から、4年かそれ以上、保存修復のために閉館してしまうそうです。木造部分に入れるようになったら、また是非とも行ってみたいなと思います。


友人とは久しぶりに会ったのですが、相変わらずでした(笑)
歌舞伎座のさよなら公演に行こう!と約束してきました。
高校の頃に一度行って、歌舞伎座はそれきりなんですよね…。今から楽しみです。

フェルメール展 2

前回の続きです…


そして、今回のメイン・フェルメールの作品たち。

まずは、
○「マルタとマリアの家のキリスト」
今回の彼の作品の出展では、最大のものかな?大きいだけに、迫力があって印象に残っている。
初期の作品のようで、我々のよく知るフェルメールの作品達とは趣がかなり異なっているようです。
人物の描写は、おおらかで丸みがあり、細部の書き込みは少ない。衣服のシワや、手の造作が、大きいように思う。しかし静かな室内の雰囲気、女性の表情や柔らかな光の表現は、後年の見慣れた彼の作品と同じような味わい。

○「デイアナとニンフたち」
私は始めてみる作品でした。これは、先ほどの作品以上に手触りが違う感じ。
女性が5人も描かれ、赤や黄、橙の衣服の色彩が華やか。手前の犬が可愛らしい(犬好きなので目がどうしても行ってしまう…)
神話をモチーフにした作品は、彼のものではやはり珍しいようですね。彼の室内を描いた作品に馴れているので、野外(恐らく)の情景を描いた本作は、他の作品と比べて特に印象が異なるように感じました。
見た時はそうでもなかったのですが、ショップの絵葉書が綺麗だったので、この絵の絵葉書を買って帰りました(笑)黄色っぽい画面。

○「小路」
僅か二点現存するフェルメールの風景画の中の、一点。こちら、日本初公開だそうで…大人気でした;なかなか近付けませんでしたが、粘って前まで行ってしまいました。。。
思ったよりもこじんまり、抱えられそうな小さな作品。

建物の、赤茶色の細かなレンガの積み重ねが美しい。 写真のような、精緻な描写。
女性が座る、建物の出入り口の中が真っ黒なのが妙に目に付く。この黒さが、画面を引き締めているようにも感じる。ここが深い闇色であるために、外の明るさ…というのが際立っているように、見る人に感じさせると思う。日光の下…という雰囲気が出ている。
建物の手前にも人物が2人いたのね。中に人物が居る事も、本で見たときはあまり意識しませんでしたが、こうしてみると人物の存在感が意外と強く感じる。人物が、背後の闇から妙に白く浮き出ているように見えるから、人物に意識が向くのかも。
現物は、絵の具の凹凸の加減と、光の加減で、絵に艶があってより一層、生き生きとした印象を受けました。

風景画は、「デルフトの眺望」も見たいんですよねえ。あれも凄く素敵ですよね。空が綺麗。



これらが一列に並んで壁に展示され、次の部屋へ…

途中の壁に、“「絵画芸術」は作品保護のため、出展中止となりました”というような言葉を見て、残念でした。つい最近、TVの特集で、この作品が取り上げられていたので、興味があったんです。
しかし「絵画芸術」ってタイトル、何か凄いですね…


次の部屋。
まず、右手の突き当たりの壁に、

○「ワイングラスを持つ娘」
こちら、わりと大きさがあります。有名な作品のためか、ここが一番混んでいたかも!一通り見て、また引き返した時にやっと目の前まで行けました。
全体的に、背景なんかは緑っぽい色の感じ。意外。証明の加減もあるのでしょうが…

まず目に飛び込む、鮮やかな赤のドレス。これが強いため、やはり印象に残る。
私、こちらの娘さんの表情が苦手。歪んだ微笑…とも言いましょうか。“ニヤッ”という感じ。
ワインに酔ってしまった娘が、横の男性が下心見え見えに介抱しようとするのを困っている様子、らしいのですが…ちょっと違和感というか、異様な印象 ^^; 男が嫌だから、顔が引きつってしまったのかしら?見ていても心中穏やかでないですよ。
彼女の顔、個人的には、少し松○聖○さんに似ているなあと思います(すみません)

赤のドレスが素敵。

娘さんの顔を覗き込むような男性、「近すぎ!」!今、打ちながら調べたら、手まで重ねているじゃないですか!
しかし、その後ろの机の、頬杖を付く男性は物凄く静か。そんな事に気付きもしないように、静かに物思いに耽っている…その温度差が面白いなあと。それにこの頬杖の人、やけに影になって暗いですが、彼も何かを象徴しているのかしら。中央のメインと思われる2人と、趣がまるで異なる。
窓のステンドグラスに、縄を持った人物(“節制”を象徴するようで)がいるというので、必死に確かめたのですが、その時はよくわかりませんでした;;
広々した部屋も、細部まで繊細で美しく描かれている。絵が大きいだけに、迫力と見ごたえがありました。


○「リュートを調弦する女」
画面、暗いな…。
第一印象は、それ。黒っぽいすすけたような画面には、女性の額にあたった光の白さと、黄色のガウンが目を引く。
それにしても、かなり落ち着いた絵です。調べたら、長く保存状態が悪い中にあったそうなので、そのせいもあるのかも。
全体的に、薄暗さというのが気になる絵なので、それだけに、窓から差し込んでいる女性の顔を白く照らした“光”の表現は、一際素晴らしいものに感じました。光に輪郭が溶け込んでいるような表現。光の存在感が強いように思う。
柔らかい日の光は、女性の顔の凹凸に沿って、その表情を浮かび上がらせる。白く、明るい“光”と、その暗い“影”。そうした対比が、よく感じられる作品と思います。
ほわほわとした髪や線の、柔らかい印象の絵です。

○「手紙を書く婦人と召使い」
今回、私が一番心を引かれたのが、この絵かもしれません。ワインブラス~よりは小ぶりですが、これも大きめの作品。
手紙を書く女性と、その後ろに控える召使い。画面からは、静けさが感じられる。
輪郭や書き込みが洗練され、気品のある美しさが漂います。
召使いの表情や、婦人の顔が美しい。特に、婦人の表情や肌の白さが綺麗。
締め切った部屋の静けさと、窓からさす光は温かさを感じさせるように思う。

○「ヴァージナルの前に座る若い女」
今回の目玉の一つ、かしら。
最近、フェルメールの作品である、と新たに鑑定された絵のようです。
こちらが今回、最も小さい絵画でしたね…20センチ四方程度?

この絵も、第一印象は「暗い…」。やっぱり照明の加減もあるのでしょうが、薄暗い印象。
小さくて見ずらいし、画面も暗いし。そんなんで「どうなんだろうなあ…」と思っていましたが、何度も行ったり来たりして眺めているうちに、女の子が可愛く思えて来ました。…思えてきた、、っつーか元々可愛い顔しているんですけどね!個人的に、あんまり好きでないかも、、と思っていたのが、好きになってきました。結い上げた巻き髪に赤いリボンが可愛いし、丸い目、ふっくらとした丸い顔立ちや頬の赤みも、親しみがわくような…
黄色いショールや白のスカートも、丸みがあって何となく可愛らしい印象。このショールが不自然で後世に手直しされた…というような事が書いてあったと思いますけどね;
見ているうちに、女の子の魅力をどんどん発見していって、最終的にはお気に入りになってしまいました。

譜面を立てている左上の方から光が差し込んでいるので、そこに窓でもあるんでしょうかね。
小さくてコンパクト、何だかとっても親しみがわくような作品でした。


最後まで一通り見て、最後まで来たらまたキリストの絵に戻って見返してきました。
初めに見るのと、一通り見た後だと、印象も違ったように思います。

他の同時代の同地域の画家の作品を見ても、やはりフェルメールの作品は抜きん出ていますね。
細かい室内の調度品の書き込みや、光の表現もそうですけど、人物の表情!
私は、彼の作品に登場する人たちの表情がとても好きです。美しいし、穏やかな微笑をたたえた者が多く、そしてまた、丸くて円満な印象…見ていて自分の気持ちもほんわりしてきます。みんな、良い顔してますね。
落ち着いた、静かな室内の描写、というのもまた良くて、静寂が伝わってくるものや、音楽が聞こえてきそうなもの、、、絵一つ一つから、息遣いが聞こえて来そう。
特別な何かの場面や行事というのを描いているわけでは無いのだと思いますが、それだからこそ、親しい隣人…自分の側にもありそう(ここは日本だし、時代も文化も違うけれど)といった印象を見る者に与え、独特の心地よさを感じさせるのかな、なんて思います。


やっぱり照明の事があるので、“絵の本来の色”というのはわからん面もあるのでしょうが…そんな事を言うと時間による退色だとかもあるでしょうし…それでも、彼の作品の実物を間近で見て、作品本来の色合いや印象を知る事が出来たのはよかったです。
模写の課題でフェルメールを扱ったとき、本の印刷によって、同じ作品でも絵の色が全く違う事がよくありました。なので、「本当はどうなんだろう?」という部分を今回、この目で確かめられて良かった。

写真で見たときは印象が薄くても、実物は遙かに良くて返って好きになった、とか。
「リュートを調弦する女」や、「ヴァージナル…」は良い例。

それに、作品の持つ迫力。
これはやっぱり、現物を見ないとわからないですね。
絵の具の乗り具合、筆の運び…は、今回ちょっとよくはわかりませんでしたが、それでも印刷の平面、点の集まりの色彩とは違って、絵が生き生きとしているように感じました。

彼の作品を生で見よう、なんて言っても、全国各地に散らばっていて、そうそう見られるもんじゃあないですよね。今回の物だけでも、オランダ・ドイツ・アメリカ・スコットランド…うわあ;

今回はほんと、いいものを見せてもらいました。



そして、余談で私がフェルメールに興味を持つきっかけを書いてみます↓


そもそも、私がフェルメールに特に興味を持つようになったのは、中学の頃。
美術の試験課題で模写があり、その時に扱ったのが『牛乳を注ぐ女』でした。
その理由はまず、この絵の雰囲気が何となく好きであったのは勿論なのですが、もう一つ大せつな点がありました。 それは、そう。模写のし易さ。
例えば、私はモネの睡蓮の連作も大好きですけども、これを模写するのは至難の業です。いかにも印象派の、輪郭のハッキリしない色を多数重ねる塗り方は、そうそう真似できません。
また、タッチという点で言うと、ゴッホ辺りも曲者。ひまわりだとか、浮世絵がいいタンギー爺さんだとかもいいんだけども、彼の絵の魅力は独特の力強いタッチであって、その筆運びはまた、模写するのは不可能。構図の凝った宗教画とかも好きだけど、細かすぎて無理。

そう色々と考えたところ、出た答えが “フェルメール” だったのでした。
人物が一人で画面がシンプルだし、ごちゃごちゃし過ぎていないし、描き込みが細かすぎない。それに、筆のタッチや輪郭に特徴がそれ程なさそう。
有名で、雰囲気も良くて、複雑すぎない。三拍子揃っていたわけです。

そしてこの絵には、高校の時もお世話になりましたね。
私は美術選択だったおですが、模写の授業がありました。やはり上記の理由や愛着のため、再びこの作品を扱いました。この時は同時に、期末試験の代わりとして、画家の生涯を調べて作品の描かれた背景をまとめる、という課題も出たので、親しみが一層沸きましたね。

その『牛乳を~』の絵は、去年日本に来たようですが、行けませんでした;
いつかは、彼の生きたデルフトの街を、実際に訪ねて行きたいもんです。


最近、色々本を見ていいな、と思うのが、「窓辺で手紙を読む女」。
光の入り方や、赤のカーテン、女性の俯いた表情が素敵…うーん、見に行きたい!

フェルメール展 1

先月末、フェルメール展を見に行きました。

それはまあ、音楽でもそうですが、絵画のような芸術作品を、どんなに言葉を重ねて表現したところで、現物とはかけ離れるばかりであるとは思います。

そかし、時間を置くにつれて、作品の印象ががじわりじわりと強く濃くなるような…「行って良かった」と思える展示だったので、やっぱり記録しておく事にします。
まあ、自分もこんなラルクの感想ブログなんてのをやっているくらいなので、印象深かったものについては、記しておきたいなあと思ってしまいました。


久しぶりの上野でした。薬師寺展以来かな?
上野にくると、ほぼ100%国立博物館に行ってしまうので、今回は初東京都立美術館。あんなとこにあったのか…。

まず、「50分待ちです」という、職員さんの声に唖然…でした;
ディズニーランドか。 (地方人の発想でしょうが;;)

そうか、ここは東京。しかも、かの有名な日本人も大好きだというフェルメール。そして、展示終了日の迫る休日… そりゃ混むわな。
他に東京に来る予定があったからこの日にしけれど、やっぱり平日に来るべきでした。他の人に鑑賞されず、ゆっくり見たいもんな…
でも、並んだものの案外早く列が流れ、入場できました。


そして肝心の展示に関して。

フェルメールと同時代を生きた、同郷の画家の作品がまずはお目見え。
おお、フェルメールの作品にもよく見られるような出で立ちの男性、女性が…。同じモチーフを、別の作家が描いているような感じで、新鮮。画家が違えば、当然その視点も、題材も違ってくるわけで、彼らの生きた、“17世紀オランダ”の時代の景色が様々な視点から見られました。

○ヤン・ファン・デル・ヘイデン「アウデ・デルフト運河と旧教会の眺望」・「アウデ・デルフト運河から見た旧教会の眺望」
同じ風景を、15年の時を隔てて再び描いた作品。確かに、後者の方が不自然な点は無く、前者では黒々不自然に感じた橋の影なんかもなくなり、書き込みが細かく正確になっていて格段に質が上がったように感じました(シロウトの感想ですけど;;)。この後者「アウデ・デルフト運河から見た旧教会の眺望」が、特に気に入りましたね。空も、建物も、とても綺麗。
同じ作家の、しかも題材まで同じで、描かれた時期だけ違う絵画を、隣に並べて見ることはなかなか無いと思うので、興味深かったです。なんせ、これら2作品も、収蔵先は別なので…普段じゃお目にかかれないシチュエーションですね。

○ヘラルト・ハウクヘーストの描く教会内部の絵が印象的。白く、アーチを描く天井の描写は壮大で、勢いがあって面白い。見ていると、不思議な広がりや突き上がるような柱の縦高さを感じます。

○ダニエル・フォスマール「壊れた壁のあるオランダの街の眺望」
これは…壊れた壁越しの眺めだと思いましたが、爆発か何かで壊れた壁からの眺め…でした。なので、面白い画面であるのは確かなのですが、それだけでなく、これがちょっと衝撃でしたね!
フェルメールの絵を見ると、平和で落ち着いた作品が多いので、当時のオランダにそんな印象しかない(世界史に弱い私)かったですが、これはなんだか穏やかじゃなさそうですねえ;;
出展禁止になってしまったもので、別作家の「デルフトの爆発」という作品や、爆死…なんて解説があったのが印象深かったです。どんな時代&社会の背景だったんだろ。

○カレル・ファブリティウスの「歩哨」。こちら、ひときわ異彩を放っているような気がした。
ベンチに腰掛ける、疲れた出で立ちの兵士。俯いた彼の表情は、頭に被ったヘルメットに隠されて判らない。疲れて眠っているようにも見える。その横には、首輪を付けた黒い犬。背景の橋(?)には、通行人の足も見えて…静かなんだけど、銃を膝に乗せた姿や表情の見えない兵士からは、ちょっと不穏なモノを感じる。背景のブタの絵は、何かの象徴だとか聖書の何だとか…解説にありましたが失念。怠惰が…なんて言葉も解説にありましたけど、兵士=戦争のイメージと、しかも足を投げ出すようなだらっとした姿勢であるのに、何となく悲哀を感じました…。この絵も良かったです。

○ピーテルデ・ホーホの描く、優しい家庭の絵も素敵。小さい子が出てくるので、微笑ましかった。「食糧貯蔵庫の女と子供」…こちらの子供、スカートですが、服の襟など衣服で“少年”とわかる…と解説にありましたが、当時は少年もスカートっぽいのを穿いていたのかしらねえ。
彼の絵は、室内の女性を描いたものが多くて、フェルメールの作品に近かったように思います。ホーホの方が、生活感がある感じ。

そして当時の風俗をより一層知る事が出来た分、フェルメール作品を見る上でも、理解が深まったように思います。



さて、長くなってしまったので切ります。
次は、メインのフェルメール作品についてを書こうと思います。

プロフィール

雲隠

Author:雲隠
本、音楽、漫画、アニメ、ゲーム、歴史が好きな社会人。

L'Arcから始まりまして、ヴィジュアルな音楽に興味があります。

黒くて綺麗なのが好きです。

hyde贔屓ですが、yukihiroも気になる…

最近はemmureeが熱い。

よろしくお願いします。


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