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雑感


20070913232519



昨日の帰り、やけに空が綺麗で思わず遠回りして帰った。
夕焼けを追って自転車をこぐ。
時間が無いと言いつつ、なんと悠長な事か。

路地裏探検が好きな自分。
車の通るような広い通りには決して無い、懐かしさと不思議さを持った空間。
一歩通りを入れば、そこは日常とは違った、すこしゆっくりとした時間が流れているように感じる。
そこに住む人には、これが日常であるのだが。

長屋風の住宅、古い門構えの家、昭和か、もっと前に建てられたであろう洋風建築の病院、井戸、稲荷の長い鳥居、寺、小さい神社、そして石仏。

自分の大好きなものばかり。

ここが城下町であるが故の趣を持った町であるからかもしれない。
自分の生まれ育った土地では、ここまでの要素は揃っていなかった。
だからこそ一層、コチラに住んで路地裏が好きになった。

自分の家の近くであろうが、通った事もない路地を下りながら、おばさんが同じように空にカメラを向けていた。
彼女もまた、この空の色に心引かれたのだろう。

自分が松本で過ごした、現在までで丁度5年間。
居場所が無い、学校も好きじゃない、友人もいない、こんなところ早く出たい。
そう長いこと思って過ごしてしまった。長期休みには、一刻も早く地元に帰りたかったし、情けない事に「帰りたい」が口癖だった。
今だって、地元が大好きなことには変わりないし、コチラに住み付く気は無い。

でも、やはり5年という日々は長かった。
駅までの最短ルートも見つけたし、近辺のどんな細かい道も知っている。
どこにどんな、素敵で古い建物があるか。石仏があるかだって知っている。
ここは、第二のふるさとだとも言えるのかもしれない。

最近、近所のスーパーのおばさんと話すようになった。
どうも、自分が1年生で入学したての頃から私を見て覚えていてくれたようだ。つい最近になって…それは長良川でのライブから帰って来た日だが…話すようになった。
年より上に見られがちなので、おばさんは私をもう社会人だと思っているようだ。学生だという事は、何となく伝えていない。
「随分と女っぽくなったよね!」
…ホメ言葉として捉えておきましょう。それ以来、色々と気にしてくれる。
嬉しい事だ。

お城のある生活は、自分にはやはり最高の環境だったと思う。
自転車を転がせば、3分とかからない距離にある。街に買い物に行く時には必ずそこを通る。
これが普通。これが日常。
観光客ではなく、この地の住人として見る城。こんなにもゆっくりと、好きなだけ、好きなときに眺められるなんて、なんと贅沢な事か。

自分はあと、半年としないうちにこの土地を去る事になる。
そう、終わりが見えてきたのだ。
すると、どうだろう。
あんなにも地元の焦がれ、不満をぶちまけていた自分は、この土地が愛しくて仕方なくなった。
あそこも行ってみよう。ここももう一度見ておこう。ここでしか出来ない、見られないものを見よう。やろう。

最近、無性に城が見たくなる。
時間も気にせず、チャリを止めてひたすらベンチに座ってボーっと眺められる事の幸せに気付いたのだ。


自分が去っても、この土地はあり続けるし、どんどん変化もしてゆく。
でも、この城だけは変わらない。もう500年以上もそのまんまなんだしね。
国宝なんだから、変えちゃ逆にマズイ。

もう二度と長野なんて来ない!松本大嫌い!!
そんな事を言っていたけれど、自分はいつか、松本城の写真や映像を見て、泣くに違いないんだ。
息が詰まりそうになったとき、ふっと寂しくなった時、いつも自分の前にあったのは、この漆黒の城だった。

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プロフィール

雲隠

Author:雲隠
本、音楽、漫画、アニメ、ゲーム、歴史が好きな社会人。

L'Arcから始まりまして、ヴィジュアルな音楽に興味があります。

黒くて綺麗なのが好きです。

hyde贔屓ですが、yukihiroも気になる…

最近はemmureeが熱い。

よろしくお願いします。


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