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仏像盗難

『クローズアップ現代』の今日の特集は、「仏像盗難」。

仏像好き…お寺巡りや博物館好きな自分としては、この問題に以前からとても関心を持っている。
関心、と言うよりは、悔しくて、残念で、悲しい気持ち。


熱心なマニアによるもの、そして、窃盗団による古美術商なんかで売りさばくための盗難が主なものであるらしい。
少し前に、やはり熱心な人が各寺から盗み出した数十体(数百?)の仏像が押収されるとういう事件もあったけれど、本当に自分勝手な事だと思ってしまった。
日本の仏像は、海外でも大変人気があるようだ。
盗難に遭った仏像たちは、遙か彼方海外で取引されているのかもしれない。

このような盗難に遭った仏像達が、もとあった場所に戻されることは殆ど無いという。
同じ像は二度と作れないし、そして長年人々の祈りを受けてきた像は、何にも代えられない存在だと思う。本当に、ほんとうに残念なことだ。
罰当たりだなあ、と思ってしまう。ほんとにもう、けしからんですよ。


ゲストで東大寺の長老さんがお話をしていたけれど、自分もまさに、そうだと思う。

私もそうだけれど、今の私達は、信仰心を持って仏像を見ることが殆ど無いのではないかと思う。
それは、お寺にお参りに行けば手を合わせるし、菩提寺のお地蔵さんにはお線香も供えるし、善光寺の御開帳で前立ち本尊を見れば、拝む。
まるきり信仰心が無いわけではないけれど、しかし、自分の中の大きな支えである…という事でもない。

そうであるからこそ、「仏像」が、「仏像」と言う名の “美術品” になってしまったのではないか。

単に美術品と据えているからこそ、勝手に持ち出しも出来るし、競売にもかけてしまえる。
そこに少しでも、信仰心、的なものがあったら、やっぱりこんな “罰当たり” なことはしないのではないんじゃないのかな、と思う。

長老さんじゃないですが、「平成の世の中は、どうしちゃったんだろうか」と…


自分もそりゃあ、普段から仏教の教義にのっとって信仰して、仏様を拝んでいるわけではない。
でもね、やっぱり自分が仏像に惹かれるのは、造詣の美しさだけじゃなくて、その背後にあるもの、滲み出るものがあるから、なんですよね。

仏像には、ちゃんと魂が入れられているし、神の姿を表現したものであるという神秘性。
長年人々の信仰を集めていた、というところから、なんとなく、近寄りがたく侵しがたく、それでいて温かいものを感じさせるような…


・・・・ワケわからなくなってきたので止めときます。


すみません、引かないで・・・・


インド神話というか、そういう背景に興味があるので、なんとなく惹かれるってのもあるんですよ。
調べると面白いんですよね、色々と。

で、何が言いたいのかというと、そういう魂が入っているとか神秘性だとか、そういう感覚が抜け落ちてしまっているんじゃないのだろうかと。だから、こうして盗難も相次ぐのではないかと。
特に、競売にかけられてしまう場合。


これが、日本の仏像に限らず、海外ではどうなんだろう?
キリスト教の国では、イエスやマリアの像を盗み出したり、競売にかけたりされることは、あるのだろうか?まあ、需要がなくちゃそういうこともないのかもしれないけども、その辺も気になる。


更に悪いことに、最近では地方の小さなお堂の仏様まで、狙われているということ。
山の方に行くと、無人のお堂なんていくらでもありますもんね。

地域の人に、大切に祀られ、そして見守り続けてきた仏像。
長年にわたって、地域の人の支えになり、祭祀の中心になっていたその仏様が、盗まれてしまうという。

…はあ。
とんでもない世の中です。

既に盗まれてしまった仏様、盗難を避けるため、守りきれないと、美術館に避難された仏様。
あるべきところに、あるべきものが存在できない。

おかしい。


お金になるから
個人的に大切に祀りたいから

本当に身勝手な言い分。


自分が長野にいた頃、地域の仏像を一同に集めた企画展が、市立美術館で行われました。
地方仏の魅力は、個性的な表現。
洗練はされていないかもしれないし、バランスもおかしいかもしれない。けれど、おおらかで愛嬌があって良い。

補修されて、像の形態としてはおかしくなってしまったものも何体もあったけれど、それだけ地域の人に大切にされてきたと言うことだ。なくてはならないもの、だから。
ススケた小さい像でも、それだけ地域の人に大切にされたんだと思うと、とても大切なものに感じる。

行き場のない仏像には、保存会が作られている。
また、アルバイトでお世話になった先輩パートさんの家では、この企画展に出展された像の一つを、管理しているということだった。なんでも、小さいお堂の仏様なんだそうで、その鍵か何かを管理しているようだった。詳しく聞きたかったのに、興味が無いからよくわからない…とのことでした;


こういった状況を見ても、今でも、地域の仏像は、地域の人にとってかけがえの無いものなんだなと感じましたね。
テレビに映った、盗難地域の方や仏像を守ろうとしている方を見ていたら、それを思い出した。
やっぱりね、それだけ(仏像だけ)取り出すんで無くて、そこにあるからこそ、なんだと思うんですよ。


今まで地域に祀られていたものなのに、わざわざ美術館の金庫に避難させたり、センサーで見張ったり、やっぱり異常な事態だと思う。
安心して仏様も祀れないなんてね。


自分がいくらヤキモキしても始まらないんですが、こういうのを見るにつけて、本当に悔しいというか情けないと言うか…
やるせないです。


それと、
奈良には、文化財専門の刑事さんがいるのですね~!
すごいな。


とにかく、今後こうした盗難が減ること、そして盗難を未然に防ぐ術が広まり進歩すること、そして、いなくなってしまった仏さんが一体でも多く戻ること。
祈らずに入られません。祈るだけじゃめか。なにか自分にも出来たらいいんだけどね、と、とりあえずブログに書いてみました。

Comment

2009.08.06 Thu 20:46  |  

仏像、好きデス。学生の頃、部屋に曼荼羅のポスターを貼り、仏像の卓上カレンダーを飾っていたら、遊びにきた友人たちに退かれました(^_^;) 今はブームだそうですからそういうことはないのでしょうけど。

仏像は美術品である前に人々の信仰の対象であり、心のよりどころですよね。それを換金用としか捉えられないとはなんと心の貧しい人がいるものか。
が、偶像崇拝しない宗教の信者には、この感覚は理解しがたいのかもしれないです。

今年、古くなって傷んだおひなさまをお炊き上げしてくれるお寺に持っていきましたが、外国在住の方に「こっちなら、オークションでアンティークとして売れるかもしれないよ。」と言われてびっくりしました。
う~ん、日本人の私には理解できません・・・

2009.08.07 Fri 23:42  |  

>Rさん

コメントありがとうございますv

おお~!仏像、お好きですか!!
あんまり周りに同好の人がいないのです;
私はさすがに、ポスターを飾ったことはないのですが、修学旅行で東寺に行った時、仏像ブロマイド(絵葉書)を買って一人で楽しんでました。
最近では本屋に仏像コーナーができたり、人気みたいですよね。

確かに、宗教の違いで、こういう感覚も、全く違ってくるのでしょうね。
自分達は、仏像に何か特別なものを感じますが、そもそも偶像を拝まない人にとっては、何のことやら、となるのかもしれませんねえ…
バーミャーンの大仏破壊…あれは凄いショックでした;

アンティークですか!
どうも自分はおひなさまには、神様というか、何か魂みたいなものがあるように感じますが、そういう捉え方もあるのですね…。
文化の違いなんでしょうか…

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本、音楽、漫画、アニメ、ゲーム、歴史が好きな社会人。

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